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最優秀賞
真っ暗つくり

深沢アート研究所

ワークショップ詳細

審査員コメント

子供達は、協力して「まっ暗な空間」作り上げます。完成した狭い暗闇の世界でぎゅうぎゅう詰めになった子供達は、みんな弾む笑顔で楽しそう。両手いっぱい広げて一生懸命運び、自分の背丈よりも高いところに積み上げた段ボール箱は、大きくても重くないので短い時間で組み立てることができます。真っ暗空間をつくるというテーマ・素材選び・構成、申し分ないプログラムです。普段使わない自分の感覚を研ぎすます魅力なワークショップでした。この経験は、暗闇を経験することが難しくなった都会っ子達の記憶にずっと残ることでしょう。
(季里さん)

大量の段ボールで囲まれた空間に、こども自身で真っ暗(手を伸ばしても見えない)を作り上げ、真っ暗つくりの造形とアートを体感するというものです。みんなで一つの空間を造る連帯型ですが、造った結果が真っ暗という驚きの参加感。そして、真っ暗という作品である段ボール空間をあとで内側から壊す、そのおかしみ。うまいなぁ、とうなります。
山添joseph勇さんとカブさんによるアーティストユニット「深沢アート研究所」がてがける現代アートを基軸としたこども造形ワークショップは、過去にワークショップコレクションに出展した「銀紙でコイン作り」や「木の棒でえんぴつ作り」のように、個人がもの作りできるようアイディアをパッケージ化できるものも多いけど、今回のは、この空間を共有しようという持ち動かせないモデル。またもアイディアにハッとさせられました。
(中村伊知哉さん)

どこにでもあるものを使い大きな塊と空間を生み出し、そしてそこに内包される宇宙を子どもたちのイメージの源として創り出す。子どもの持つ可能性を外的にも内的にも引き出すきっかけづくり、そんなワークショップが今こそ必要だ!ちょっとした、そしてすごいアイデアに賞賛を贈る!!
(中谷日出さん)

優秀賞
PINK!ぴんく!ピンク!パーティー ~ ピンクだらけの世界へようこそ!~

なおやマン

ワークショップ詳細

審査員コメント

色眼鏡をかけて世間を見る。一見ネガティブな方向に思いをはせる。しかし、このワークショップは色眼鏡をかけることによって今までの自分を顧みるきっかけとなる。そして、時間がたつにつれピンクに染まった世界が自分の新しい感覚を呼び覚ましてくれることに気付く。子どもたちにとって視覚の不思議を体験し視覚リテラシーを身につける最良の方法かもしれない!
(中谷日出さん)

優秀賞
色色[いろいろ]ハンター

 DITきりん組 ( IAMAS DITコース14期生 )

ワークショップ詳細

審査員コメント

「ワークショップコレクションの思い出を、ポストカードにして持って帰りませんか?」愛らしいドット絵のパターンをいくつか用意して、自分が撮った写真を組み合わせてそのドット絵を作り出す「フォトモンタージュ」。 会場内で色を捕まえて、自分だけの「フォトモンタージュ」を作ってみようというものです。カメラやPCというデジタル機材を使いつつ、その空間を切り取って編集するという「場」にヒモついたライブ活動ですね。空間の色というアナログと、デジタルの創作・編集というバランスが見事な珠玉のワークショップ。
(中村伊知哉さん)

審査員特別賞
開運!『 おみくじ工場 』

ピスタチオ

ワークショップ詳細

審査員コメント

手作りの鳥居を抜け、まずはおみくじを引き、今度は自分がおみくじをつくる番。参加者は自分がはらはらドキドキした後には、次に引く人の気持を考えて「~するとよいことあるよ」「~がいいみたい」と幸運につながるコメントを一生懸命考えていました。書いたおみくじを巻いて、手作り感あふれる装置をころころ転がしておみくじ集積所へ。ちょっとした演出でワクワク感が盛り上がります。短い時間でメディアの受け手と送り手の双方を体験でき、知らない誰かとのポジティブな繋がりを実感します。沢山の人が参加するWSCにぴったりの企画でした。
(季里さん)

審査員特別賞
ポートレート  ~自画像を描いて名刺にしよう!~

上村正人&恵子 (カミムラ構成デザイン室)

ワークショップ詳細

審査員コメント

子どもは人をよく観察する。だから人はよく描く。しかし、自分の顔を描くことは子どもは案外やらないものだ。まず自分の絵を描き、そして写真をベースにしたある意味客観的に映し出された自分の顔をなぞって描く。そこに現れる歴然とした違いとはいったい何なのか?すぐにはわからないだろうが、子どもたちにとっては本当に大きな体験になるはずだ!そんな体験することそのものが後に大きな財産となるワークショップとはそうあってほしい!ところで、ここで作った名刺を子どもたちは誰に渡すのだろうか?!想像するだけで楽しくなる!!!(中谷日出さん)

審査員特別賞
マイ朝日新聞

~ 自分だけの朝日新聞作りにチャレンジしよう!~

ワークショップ詳細

審査員コメント

ワークショップ体験の感激を「ネタ」に マイ朝日新聞作りを体験。取材の心得を朝日新聞記者から学んだら、さあ取材。締め切りに間に合わせ戻り、担当デスクから記事チェック、そして出稿します。素敵なワークショップがたくさんある中で私がこれを選んだ理由は、プロの新聞マンたちが本業のエリアで真剣に子どもワークショップを提供していた点に感じるところがあったから。電子新聞作りや編集作業が有意義で教育効果も高いことは説明不要ですが、同時に、新聞社として置かれた状況をも反映していると見たのです。
どの国の新聞社も、ビジネスが直面する厳しい状況を打破するデジタル戦略に頭を悩ませています。読者をどのように巻き込んでコミュニティ展開をできるか。新聞離れの進む若年層にどのようにして新聞の魅力をアピールするか。ワークショップを展開し、参加者が目を輝かせて新聞作りに取り組む姿に触れることで、何かヒントをつかんだかもしれない、と。メディア企業が子どもデジタルワークショップを展開するのは、社会貢献という上から目線ではなく、本業の展開戦略としても十分にあり得る。そう感じた次第です。
(中村伊知哉さん)

来場者投票賞
パソコンでマイ・ゲームを作ろう!自分の分身がゲームで大あばれ

NPO法人 スーパーサイエンスキッズ

ワークショップ詳細

特別賞
コミュニ毛糸 de 糸でんわ

武蔵野美術大学 ヨコヤマゼミ プロデュース企画

ワークショップ詳細

審査員コメント

吹き抜けの大きな空間に張り巡らされた沢山のカラフルな糸。「美しいインスタレーションだな」と思い、見上げながら階段を上ると、あたかも大学の備品のように整然と存在している箱があり、子供達が箱の表面にいくつもあるコップ状の凹みに耳や口を当てて「もしもし?」「きこえる?」「こんにちはー」と楽しそうに話しているのを見て糸電話だと気がつきました。驚きと発見と美しさ。今回のてづくりイベントを華やかに彩り、同じ時・同じ場所に集った知らない誰かと誰かを古くて新しい方法で繋げてくれた「糸電話」は、特別賞にふさわしいと全会一致で決定しました。
(季里さん)

概要

近年、こどもの新たな学びと創造の場として注目されるワークショップ。
「キッズワークショップアワード」は、これらこども向けワークショップの普及・発展を目的に、こどもたちの創造力・表現力を刺激する、独自性のある優れたワークショップを選出し、表彰するものです。前回に引き続き「第9回ワークショップコレクション」出展ワークショップを対象に、 第4回「キッズワークショップアワード」を実施いたします。

今までのキッズワークショップアワード

第6回 / 第5回 / 第4回 / 第3回 / 第2回 / 第1回

対象

こども向けに企画・開発されたワークショッププログラムを対象とします。ワークショップのジャンルや、企業、団体あるいは個人、グループなど実施者は問いません。

審査基準

1.創造性:こどもたちの創造力や表現力を強く刺激する
2.時代性:これからの時代にこどもたちが必要な力や視点を養う
3.独自性:これまでにない新しいアイディアが取り入れられている

審査員

季里(きり)

ビジュアル・プロデューサー/デジタルアーティスト/女子美術大学教授

大阪教育大学美術学科在学中よりCG作品制作を開始、大阪大学工学部電子工学科研究生を経て1993年株式会社七音者設立。「ハッピー&ラブリーな妄想力で世界中を幸せに!」をモットーに子供番組向けキャラクターやアニメーション制作、ゲームの企画開発を行ってきた。2011年より女子美術大学教授。子供向け絵本アプリとクリエイティブワークショップを組み合わせた活動を展開中。

中村伊知哉(なかむらいちや)

慶應義塾大学教授

1961年生まれ。京都大学経済学部卒。慶應義塾大学で博士号取得。
1984年、ロックバンド「少年ナイフ」のディレクターを経て郵政省入省。
通信・放送融合政策、インターネット政策を政府で最初に担当するが、
橋本行革で省庁再編に携わったのを最後に退官し渡米。1998年 MITメディアラボ客員教授。2002年 スタンフォード日本センター研究所長。
2006年より慶應義塾大学教授。

中谷日出(なかやひで)

NHK解説委員

神奈川県出身。東京芸術大学大学院 美術研究科修了。現在NHK解説委員(芸術、IT担当)NHKのロゴマークデザイン他。長野オリンピック 国際発信公式映像監督、ドラマ「DREAM TV 201X」監督など。BS2『デジタルスタジアム』キャスター他、小学校高学年用メディアリテラシー番組『体験!メディアのABC』などのキャスターを、また趣味悠々『デジタルビデオを使いこなそう』、『インターネット活用術』など講師、また解説委員として解説番組を担当。Gマーク選定委員など。著書:『新しい美術はじめましょ。』など。

賞の種類

  • 最優秀賞
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  • 優秀賞
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  • 審査員特別賞
    審査員特別賞
  • 来場者投票賞
    来場者投票賞